── 自分を、もう一人つくる、という選択
先日、あるメンターの方とZoomで話していた。
AIの話をしていた。お互い、Claudeを使っている。そういう人間同士の会話は、面白い。
メンターの方が言った。「AIが出してきた選択肢を整理して、何が一番いいかを判断してくれっていう需要、結構ある」と。
そのとき、口から出た言葉があった。
「自分のAIエージェント、作ったらどうですか?」
コンサルタントの仕事は、お客さんと話すこと。話した内容が、そのまま知的財産になる。
だとしたら、こうすればいい。
お客さんと話した会話を、毎回、Zoomで文字起こしする。それを毎日、AIにプロンプトとして食わせる。
半年もすれば、そのAIは、自分の話し方、考え方、判断の癖を、ほぼ完全に模倣できるようになる。
それは、自分の分身。
二日酔いの日も、俺らしく発電してくれるAI。
「一人社長」という言葉がある。従業員を雇わず、自分一人で全部やる社長のこと。
これは、いい働き方だ。人を雇う責任から解放され、自分の裁量で動ける。
ただ、一人社長にも、悩みがある。
そこで、対話の中で出てきた言葉が響いた。
「ゼロ社長、ですね」
雇うのでも、外注するのでもない。自分自身の分身が、自分と一緒に働く。
これは、一人社長の次の段階、というより、別の道だと思う。
自分越えするAIを作る、というミッションで、AIエージェントを作ろうとしている人は、まだ少ない気がする。
みんな、AIに使われる側にならないよう、気をつけている。
でも、そもそもの前提を、少し変えてみたい。
使う、使われる、ではなく、自分を、もう一人つくるという発想。
自分の思考が、自分の身体を離れて、24時間動く。二日酔いでも、旅行中でも、寝ている間も、自分らしく発電し続ける。
これは、恐ろしい話に見えるかもしれない。
でも、26年間、私は自分ひとりで26人分の仕事をしてきた。もう一人、自分がいてくれたら、と思う瞬間は、正直、何度もあった。
私は、コンサルティングの文字起こしを、毎日Claudeに食わせてみようと思う。
半年後、私を超えるAIエージェントが、できているかもしれない。
そしたら、そのエージェントに、SlackとGmailを繋いでみようと思う。
エージェントが、Slackで返事してくれる。Gmailに返信してくれる。
そうしたら、私はもう、何もしなくていいのかもしれない。
私は、山梨で、ワインを飲んでいる。エージェントは、東京で、腑に落ちる、お手伝いをしている。
そういう未来を、目論んでいる。
── いや、そういう未来には、なってほしくないような気もする(笑)。