── 診断ツールを作ったら、宿題が返ってきた。
先週、うちのサイトのトップに、ピンクのボタンをひとつ置いた。
ページを開いて3秒すると、ふわっと出てくる。「webサイト、かわいいだけじゃだめですか?!」と書いてある。色は、薄いピンクと濃いピンクのあいだを、呼吸するみたいにゆっくり往復している。
webサイト、かわいいだけじゃだめですか?!
実物。fubuki.com のトップで呼吸している。
押すと、質問が6つ出てくる。
「いま、どのあたりですか?」「どなたですか?」「いちばんの目的は?」——1画面に1問ずつ。選ぶと、その組み合わせから、フブキがどうお手伝いできるかが返ってくる。
「あなたにピッタリ!」とは、絶対に言わせなかった。
診断ツールというと、結果を大げさに見せたくなる。そこを全部禁止にした。「できますよ」から始めて、静かに、淡々と返す。腑に落ちる、お手伝いの入り口なのだから、入り口だけ騒がしいのは嘘になる。
作ったのは、AIである
白状すると、私はコードを1行も書いていない。
仕様書を1枚書いて、Claudeに渡した。あとはチャットで話しただけ。それも、ちゃんとした指示ではない。
「センターでいいです!センターで!」
「ふわふわピンクのいろがこくなったりうすくなったりしてさせてください」
ボタンの位置は、サイトのスクショに赤枠を描いて送ったら、それで決まった。日本語の見出しと英語の一行の、ちょうど中間。測ったのはAIのほうだ。
どの質問でどのボタンが押されたかは、ぜんぶ記録が残るようにしてある。判定の仕組みは資料にまとめてもらった。
→ フブキ診断マトリックス
ところが、である
公開して、これでひと段落。のはずだったが、欲が出た。「さらにブラッシュアップしたいんで、どうしたらいいですか?」とAIに聞いてみた。
返ってきたのは、改善案ではなかった。質問だった。それも、私への。
- 5つの出口のうち、どこにいちばん来てほしいのか。配分を決めていないでしょう、と
- 情シスや代理店の人が何を誇りにしているか、言えますか、と
- お客さんが実際に口にした、生の言い方はありませんか、と
- 「3回の対話」と書いたが、資料では4回になっている。どっちが本当か、と
- 診断を終えた人に、どんな気分で閉じてほしいのか、と
ぐうの音も出ない。どれも、私にしか答えられない。
訪問者に6つ質問するツールを作ったつもりが、いちばん質問されているのは私だった。
この回答をまた仕上げて、ブラッシュアップしようと思う。
AIからの質問(全文)
はい、あります。CCBの型で見ると、いまの結果コピーは「私が仕様書から書き起こした暫定」で、角川さんの肉声と配分がまだ入っていない状態です。精度を上げるなら、聞きたいのはこの5つです。
1. 5パターンのうち、どこにいちばん来てほしいですか?(構成比)
診断は5つの出口がありますが、均等なはずはないと思っています。「代理店にテンプレートが売れるのが本命」なのか「経営者がCCBに来るのが本命」なのか。比率でいうと(例:CCB系60%・テンプレ系30%・スポット10%みたいな感覚で)どうですか? 本命の出口のコピーをいちばん厚くします。
2. それぞれの相手が「誇りにしているもの」は何ですか?(印象定義)
いまの共感層は状況の描写ですが、CCBの型だと「相手が言われて嬉しい言葉」まで踏み込みます。特に:
- 情シス・代理店の人は、何を誇りにしている人たちですか?(例:田川さんの左官屋なら「技と誇り」でした)
- 現場の担当者(Q2=staff)は、いまコピーで拾えていない気がしますが、どんな人を想定していますか?
3. 実際のお客さんの「生の言い方」はありますか?(肉声)
「webサイト、かわいいだけじゃだめですか?!」はまさに肉声の強さです。共感層に使える、実際に言われたことのあるセリフが他にあれば。「何を打ち出すかが定まらない」よりも、お客さんが実際に口にした言い回しのほうが刺さります。
4. 事実の裏取りを2つ
- 「3回の対話で、社内の言葉を揃えます」と書きましたが、CCBの資料ではミーティング4回(各2H)想定になっています。どちらが正ですか?
- 「フブキは26年」— 創業年からの計算で合っていますか?
5. 診断を終えた人に、最後どんな気分で閉じてほしいですか?
「腑に落ちる、お手伝い。」の手前、つまり読後感です。「安心した」「見抜かれた」「話してみたくなった」— どれが狙いかで、なぜかといえば層の温度を変えます。相手のちょっと先の明るい将来をどう見せるか、の部分です。
答えやすいものからで大丈夫です。1と4だけでも、コピーはだいぶ締まります。