── HubSpot・AI生成の静的サイト・Wix・STUDIO・さくらのレンタルサーバを比較
ご注意:「うちはHubSpot以外のCRMを使っているから関係ない」と思わないでください。
HubSpot Content Hubは、Webサイトを作るためのCMSとして単独でも使えます。実際に、SalesforceやMarketoを使いながら、サイトはContent Hubで運用しているお客様もいらっしゃいます。CRMが何であっても、この比較はそのまま参考にしていただけます。
これまでWeb制作サービスを比べるときは、「価格」「デザインの自由度」「更新のしやすさ」が主な軸でした。
2026年は、ここに新しい軸が加わります。
「AIから直接、更新や新規作成ができるか」です。
Claude CodeやCodexのようなAIエージェントに「この画像を差し替えて」「このページを追加して」と頼んだとき、実際にサイトまで手が届くかどうか。これで、運用の手間は大きく変わります。
この記事では、Web制作・保守を26年続けてきた立場から、中小企業のコーポレートサイト向けに5つの選択肢を比べます。
※ 2026年9月時点の情報です。AIは、Claude Code、Codex、Claudeアプリ(ターミナル不要)の3つを想定しています。
※ レンタルサーバーは、代表として「さくらのレンタルサーバ」を取り上げています。SSHで接続できる他のレンタルサーバーも、おおむね同じ評価になります。
| AIからの接続 | 既存ページ更新 | 新規ページ作成 | デザイン自由度 | 非技術者の更新 | 安全性(プレビュー・巻き戻し) | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| HubSpot Content Hub with FUBUKI BLOCKS | ◎ 公式MCP・コネクタ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
| AI生成の静的サイト(Git管理) | ◎ ファイルを直接編集 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
| Wix | ○ 公式MCP・コネクタ | ○ | ○ | △ | ◎ | ○ |
| STUDIO | △ 書き込み用APIなし | △ | × | ○ | ○(CMSのみ◎) | ○ |
| さくらのレンタルサーバ | ○ SSH(スタンダード以上) | ◎ | ○ | ◎ | × | △ |
▶ 詳しい比較シートを見る(Excelもダウンロードできます)
AI接続の方式、承認フロー、操作ログ、退職時の権限の外し方といった細かい比較に加えて、情シス向けチェックリストと属人化対策チェックリストを収録しています。項目ごとの重みを変えると、自社の条件に合わせた順位に変わります。
AIとの相性は最も良い部類です。
HubSpotは公式の開発者向けMCPを出しており、Claude CodeやCodexからテーマ、テンプレート、モジュールを作成・管理できます。Claudeアプリにはコネクタもあり、ページやブログ記事の作成・更新はチャットから行えます。
FUBUKI BLOCKSは、フブキがHubSpot上で組んでいる独自のモジュール群です。この部品が揃っているので、HTMLがわからない人でも「ヒーロー、強み3つ、事例、問い合わせ」のように構成を言葉で指示するだけで、ページを組めます。部品が決まっているので、誰が作ってもデザインが崩れません。
AIで作ったHTMLをGitHubで管理し、Cloudflare PagesやNetlifyで公開する形です。
自由度と速度は、5つの中で一番です。
Claude Codeに「ここを2カラムにして」と頼むと、ファイルを直して公開まで進めてくれます。変更ごとにプレビューのURLが出て、失敗しても一つ前に戻せます。開発者やスタートアップの間では、すでに定番の構成です。
Wixは公式のMCPを公開しており、Claudeでは標準のコネクタとしても使えます。
導入のしやすさでは一番です。
EC、予約、CMSのデータ更新に強く、AIを使わない人は従来どおりエディタで触れます。
デザイン性が高く、コードを書かずにサイトを作れる人気のサービスです。ただし、操作の考え方はデザインツールに近く、本来はWebデザイナー向けの道具です。
マーケティング担当者でも、お知らせやブログなどCMSの更新は簡単に行えます。一方で、レイアウトの変更や新しいページの作成は、デザインの知識がないと表示が崩れやすくなります。
また、2026年9月時点では書き込み用のAPIもMCPもなく、AIから直接は更新できません。お知らせなど更新が多い部分だけmicroCMSに置き、Data Connect APIで表示すれば、その部分はAIで更新できます。
スタンダードプラン以上ならSSHで接続できるので、PCのClaude Codeからファイルを直接編集できます。
結論から言うと、上の5つについては、できることにほとんど差はありません。
どちらもMCPとシェル(SSHやGit)に対応しているからです。
差が出るのは、クライアント側で更新するときです。Claudeはアプリのコネクタ(HubSpotやWix)を使えば、ターミナルを開かずに更新できます。一方、すでにChatGPTを契約している会社なら、Codexのほうが導入しやすいでしょう。
選ぶ基準は、その会社がどちらのAIを契約しているかで十分です。
HTMLがわからない人が、構成の指示だけで新しいページを作りたい
→ HubSpot Content Hub with FUBUKI BLOCKS
AIで作ったサイトを、画像やテキストの差し替え、レイアウト変更まで含めてAIで更新したい
→ AI生成の静的サイト(Git管理)+Claude Code
マーケティング担当が複数人で更新したい
→ HubSpot Content Hub with FUBUKI BLOCKS
とにかく手軽に始めたい
→ Wix
AIとGitHubを組み合わせれば、誰でもサイトを直せる。そう思われがちです。
しかし実際には、ブランチ、コンフリクト、プルリクエストといった概念を、マーケティング担当者に覚えてもらう必要があります。
それを覚えてもらった時点で、もう「誰でも直せるサイト」ではありません。
複数人での運用、承認の流れ、公開前のプレビュー、技術がわからない人向けの編集画面。これらをGitの上で一から組もうとすると、結果的にHubSpotのようなCMSを作り直すことになります。
Web × GitHub × AIという組み合わせは、今後も広がっていくはずです。ただし、一般の利用者がGitHubを直接触る形ではなく、チャットで「ここ変えて」と頼むとプレビューが出て、承認すると公開される、という形で広がっていくと考えています。
冒頭の「この記事が想定しているお客様」に当てはまる場合の順位です。
なお、フブキはHubSpotのゴールドパートナーであり、FUBUKI BLOCKSはフブキの商品です。その立場で書いている比較だということは、先にお伝えしておきます。
この比較は、AIと議論しながら作りました。
実は途中まで、AIは「HubSpotはコストが高い」という前提で順位をつけていました。「Starterは1,080円ですよ」と伝えたところで、順位が入れ替わりました。
AIは、前提をひとつ間違えると、きれいな比較表を出してきます。
比較記事をAIに書かせる時代だからこそ、現場の数字を知っている人が最後に確かめる必要がある。26年Webをつくってきて、あらためてそう感じています。
株式会社フブキ 角川英治