Fubuki Journal
2025年12月16日
前回の記事では、2026年のデザイントレンドとして「Bento Grids(情報の整理)」や「巨大文字(誤解させない)」を紹介し、それらが選ばれる理由は**「安心感」**にあるとお話ししました。
しかし、現場のWeb担当者様からは、こんな本音も聞こえてきます。
「リニューアル直後は綺麗だったのに、自分たちで更新しているうちに、どんどんレイアウトが崩れて素人っぽくなってしまった…」 「スマホで見ると余白がガタガタ。怖くて触れない」
実は、多くの企業サイトがリニューアルから半年も経たずに「デザインの崩壊」を起こしています。 今回は、**「誰が更新しても、絶対にデザインが崩れない安心感」を手に入れるための、最新のサイト構築手法=「モジュール思考」**について解説します。
最大の原因は、CMS(更新システム)の**「自由度が高すぎること」**にあります。
一般的なCMS(WordPressなど)のエディタは、文字色、サイズ、画像の配置などを自由にいじれる機能が豊富です。しかし、この「自由」こそが、デザインの統一感を破壊する最大の敵(リスク)なのです。
担当者Aさんは「赤文字」で強調する。
担当者Bさんは「太字」で強調する。
スマホで見たら画像がはみ出している。
これが積み重なると、サイト全体の「信頼感」は損なわれ、ユーザーは**「管理が行き届いていない会社(=不安)」**と感じて離脱してしまいます。
そこで今、世界のWeb開発トレンドは、ページ単位でデザインするのではなく、**「検証済みの安全な部品(モジュール)」**を組み合わせる手法にシフトしています。
これが、前回ご紹介した「Bento Grids(お弁当箱のような区画整理)」と非常に相性が良いのです。
デザイン崩れの「物理的遮断」 見出し、画像+テキスト、3列カラムなどの「部品」があらかじめデザインされています。担当者は**「テキストと画像を流し込むだけ」**。余白やフォントサイズをいじる必要(自由)がないため、物理的に崩しようがありません。
スマホ対応の完全自動化 「PCでは横並び、スマホでは縦積み」といった複雑な挙動も、モジュール側にプログラムされています。担当者はスマホの表示崩れを気にして、プレビュー画面とにらめっこする必要がなくなります。
属人化の解消(引継ぎの安心) 「あの人しか更新できない」という職人芸は不要です。新入社員でも、決められたモジュールを選んで積むだけで、初日から「プロ品質」のページを作成できます。
デザインの自由度をあえて制限し、「モジュール化」することで成功している企業の共通点は、**「更新スピード」**です。
SmartHR(SaaS) デザインシステムが強固に整備されており、どのページを見てもトンマナ(トーン&マナー)が完璧に統一されています。これにより、複数の担当者が同時に更新を行っても、ブランドイメージが揺らぎません。
note(プラットフォーム) 記事作成画面そのものが「モジュール思考」です。見出し、引用、画像などのブロックを積んでいくだけで、誰が書いても読みやすい記事が完成します。この「書き手への安心感」が、膨大なコンテンツを生み出しています。
「自由にデザインを変えたい」という要望は、実は「デザイン崩れのリスク」と隣り合わせです。 企業サイトに必要なのは、クリエイティブな自由さよりも、「いつ、誰が見ても、信頼できる情報が整然と並んでいる」という鉄壁の安心感ではないでしょうか。
フブキでは、この「モジュール思考」を突き詰め、日本企業の現場に最適化した2つのソリューションを提供しています。
世界No.1シェアへ近づきつつあるHubSpot Content Hubをベースに、日本人が使いやすい「安全なモジュール」をセットアップしました。「Bento Grids」のような最新デザインも、ブロック遊びのように積むだけで完成。もう、HTMLタグにおびえる必要はありません。 👉 FUBUKI CMSツール (FM) の詳細はこちら
デザインだけでなく、掲載する「情報(テキスト・画像)」そのものを資産として一元管理。Webサイトだけでなく、パンフレットや営業資料にも展開できる「情報の母艦」を作り、企業の発信内容に揺るぎない一貫性をもたらします。 👉 CCB (Corporate Content Builder) の詳細はこちら
「更新すればするほど美しくなるサイト」は作れます。 今のCMS運用に少しでも「怖さ」や「面倒くささ」を感じているなら、それはツールの選び方が間違っているのかもしれません。
「デザインの安心」と「運用の安心」。 2026年、この2つを両立させるための具体的な設計図を、フブキと一緒に描きませんか?