Fubuki Journal

脱・使い捨てLP戦略で、もう消耗しない。1つのページで成果を最大化する、HubSpot「スマートルール」活用術

2025年12月24日

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ターゲットごとにLP(ランディングページ)を何枚も作り、管理不能に陥っていませんか?その非効率な運用は、HubSpot Content Hubの「スマートルール」で終止符を打てます。たった1つのページで、訪問者の属性に合わせてコンテンツを自在に出し分ける。まさに「脱LP」戦略の鍵となるこの機能を、プロの視点で解説します。


フブキ代表の角川です。

企業のDX推進担当者や経営者の皆様とお話ししていると、マーケティング施策、特にリード獲得のためのLP運用について、頭を抱えているケースが非常に多いと感じます。

「ターゲットの業種ごとにLPを分けたい」

「既存顧客には違うメッセージを見せたい」

「広告媒体に合わせてファーストビューを変えたい」

こうした要望に応えるために、広告代理店に依頼し、似たような構成のLPを何枚も量産していく。一見、理にかなったアプローチに見えますが、運用フェーズに入った瞬間、現場は疲弊し始めます。

ページが増えれば増えるほど、更新作業は煩雑になり、情報の一貫性を保つのが難しくなります。結果、「どれが最新の情報か分からない」「管理しきれないLPが放置されている」といった状況に陥るのです。

今回は、そんな「使い捨てLP量産」の悪循環から脱却するための、HubSpot Content Hubにおける強力な一手、「スマートルール」についてお話しします。

「スマートルール」とは何か? なぜ、それが「脱LP」の鍵となるのか

HubSpotのスマートルールを一言で言えば、**「訪問者の属性や行動に合わせて、Webサイト上の表示コンテンツを動的に切り替える機能」**です。

通常、Webページは誰が見ても同じ内容が表示されます。しかし、スマートルールを適用したモジュール(ページ内の構成要素)は、設定した条件に応じて、表示するテキスト、画像、フォーム、CTA(Call To Action)などを自動的に変化させます。

つまり、たった1つのページURLで、多様なターゲットのニーズに応えるパーソナライズされた体験を提供できるようになるのです。

これこそが、私が提唱する「脱LP」戦略の核心です。わざわざ別のLPを立ち上げなくても、コーポレートサイトや製品情報ページの既存コンテンツを、訪問者に合わせて最適化すれば良いのです。

訪問者を見極める、スマートルールの多様な「条件」

では、具体的にどのような条件でコンテンツを出し分けられるのでしょうか。HubSpotは、以下のような多様な切り口を提供しています。

1. コンタクトリストのメンバーシップ

既にHubSpotのCRMに登録されているリードや顧客(コンタクト)であれば、彼らが所属するリストに基づいて表示を変えられます。

  • 活用例: 「既存顧客リスト」に入っている人には、導入事例やアップセル製品の情報を。「見込み客リスト」の人には、基本的な製品紹介を表示する。

2. ライフサイクルステージ

コンタクトが購買プロセスのどの段階にいるか(例:リード、MQL、SQL、顧客など)で出し分けます。

  • 活用例: 「リード」段階の人には資料ダウンロードのCTAを、「SQL(営業対象リード)」の人には無料デモ予約のCTAを表示する。

3. デバイスタイプ

アクセスしている端末(PC、タブレット、スマートフォン)を判別します。

  • 活用例: スマートフォンからのアクセスには、視認性の高い短いテキストと、タップしやすい大きなボタンを表示する。

4. リファラルソース(流入元)

訪問者がどこからやって来たか(検索エンジン、SNS、特定の外部サイトなど)に基づきます。

  • 活用例: 特定の業界メディアからの流入者には、その業界向けの導入事例をファーストビューで強調する。

5. クエリパラメーター

URLの末尾に付与されたパラメーター(例:?utm_campaign=summer_sale)を条件にします。広告キャンペーンと連動させる際に非常に有効です。

  • 活用例: 特定の広告バナーをクリックして来訪した人だけに、その広告内容と連動した特別なオファーやメッセージを表示する。

フォームやCTAもパーソナライズ。CVR向上のための具体的アクション

スマートルールの適用範囲は、テキストや画像だけではありません。リード獲得の要である「フォーム」や「CTA」も出し分けの対象です。

  • フォームの最適化:

    既にメールアドレスが分かっている既存顧客に対して、再びメールアドレスの入力を求めるのはナンセンスです。スマートルールを使えば、未知の訪問者にはフルセットの入力フォームを表示し、既知のコンタクトには追加の質問項目だけを表示する、といったスマートな対応が可能になります。

  • CTAのパーソナライズ:

    「資料ダウンロード」という一律のボタンではなく、訪問者の興味関心に合わせて「無料相談を予約する」「導入事例を見る」とボタンの文言やリンク先を変えることで、クリック率(CTR)とコンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。

運用負荷を下げ、マーケティング成果を最大化する

LPを量産し続ける従来の手法は、制作コストがかさむだけでなく、運用担当者のリソースを圧迫し、Webサイト全体のガバナンスを低下させる大きな要因となります。

HubSpot Content Hubとスマートルールを活用し、コンテンツを一元管理しながらパーソナライズを実現する体制へと移行しませんか?

フブキでは、HubSpot導入支援はもちろん、スマートルールを効果的に活用するための戦略設計から実装、運用までをトータルでサポートしています。


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