Review

小田裕紀彦 Shanti Yukihiko ODA

2021年10月10日配信

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写真って何だろう、と今回FOTOARCを読んで久しぶりに考えました。
写真は、記録であって、美しくて、喜びや悲しみが溢れています。
本質的に、とても主観的なモノなんでしょうね。

子どもの僕は撮り鉄で、大好きな機関車が自分の目の前を通り過ぎた瞬間が何度も見たくて、おじさんから借りたミノルタのカメラで夢中に撮影をしていました。連結器が「ガシャン」と繋がる様子を納めて、連続写真が思い出させてくれる「その瞬間」に思いをはせるのが好きでした。

僕はいま、テレビ局でニュース報道や情報番組をつくっているので映像にずっと触れています。番組として成立させることの条件として、きわめて客観的な考えをもって「制作」をしています。そこには世の中の人に役立って欲しい情報がきっとあるはずだ、という「想い」は存在するものの、白も黒も決めつけない、ある種の曖昧さの塊となってしまって、僕が存在していた「その瞬間」を自分が思い出すためのモノではありませんし、話を伝えるための道具になっています。

改めて写真って何だろう、ってここ数年自分が撮影してきたモノを見返して考えました。
そうして一つ気がついたのは、写真として納めさせてもらった友達や家族、空間に対する
「愛情」があるのかも、ってことです。なんにも説明はないけど、なんか分かる。気になる。
写真って面白いですね。
ふと友達が振り向いた瞬間。そこにあった幸福感。「その瞬間」がいまは好きですね。

角さんのおかげで、再認識させてもらいました。ありがとうございます。

 

Shanti 小田裕紀彦
Shanti Yukihiko ODA

RKC高知放送ディレクター / レゲエセレクタ-
「eye+スーパー」放送中 https://www.rkc-kochi.co.jp/tv/eyeplussuper/
Soundcloud  https://soundcloud.com/shanti-oda-yukihiko

 

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