Review

鈴木一 Hajime Suzuki

2021年10月11日配信

PA110052

この世界に他人など実在しません。全ては脳が作り出した幻影です。
朝、目を覚ますと、目の前にあるのは、とても現実と呼べるものではありません。やっと覚醒したと思っても、それが幻影でない保証などどこにもありません。
目に見えるものや耳に聞こえるものは全て自分の意識の反映でしかありません。見たいものを見、聞きたいものを聞いているに過ぎません。
目の前にあるイカれた写真集も、角川英治も、石黒健治も、いじわるな妻も、色っぽい隣の奥さんも、生意気な子供も、つれない友人も、、実のところこの世に実在していません。
すべては私の脳が作り出した創造物に過ぎません。
他人にフォーカスを合わせてシャッターを切っているつもりが、実のところ、自分の意識に焦点を合わせているに過ぎません。その反映が写真というものだと思っています。

 

鈴木一 Hajime Suzuki

1970年生まれ。2011年3月に起きた東日本大震災を機に脱サラ。現在は千葉県袖ヶ浦市の里山で養蜂業を営む傍ら、発達障がい及び知的障がい者の就労支援としての農福連携事業を模索中。

 

https://harmony-socialfirm.com/beekeeping/

最新記事